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2018年11月10日
ブログ

空室で困っている大家さん、もう賃貸広告料を払うのはやめなさい|函館の不動産屋からの提言

われわれ不動産業者には、AD1ヵ月、2ヶ月はたまた3ヶ月と記載された空室一覧や物件概要書がメールやFAXで日々流れてきます。

賃貸物件の空室が増え続ける部屋余り時代に、なんとか「うちの物件に決めてほしい」という大家さんや管理会社の必死さの表れとも言えますが、広告料については釈然としない、あるいは理解しがたいと感じる大家さんも多いはず。

今日のブログでは、「広告料を出さなければ、本当に部屋は決まらないのか」を検証してみたいと思います。

まずは、賃貸におけるお客様の動向や行動パターンを知る

昔と違って、お客様が不動産会社を訪ねて「希望条件を伝えて物件を探してもらう」時代はとうに終わっています。

最近の賃貸におけるお部屋探しは、ポータルサイトや不動産店のホームページをチェックして、じっくり物件を眺める(探す)。次に、気に入った物件があれば、まずは自分で現地を確認しに行く。そのうえで内覧したと思ったときに、はじめて不動産会社に電話して内覧の予約を取る。

また内覧において、営業マンがいくら説得を試みたところで、決まらないものは決まらない。お客様は物件や営業マンとのフィーリングが合わなかったりすれば、また自宅に戻りじっくり希望条件に合う物件を探す。「これだ!」と思える物件に巡りあうまでは、この流れの繰り返しです。

お客様が部屋を決める場合の判断基準や内覧時のチェックポイントは何か?

以下に、「この部屋に決めよう」と意思決定する際の、お客さまの主な判断基準を示します。

①立地
 通勤や通学、あるいは趣味を楽しむために通う場所へのアクセスが良い。

②予算
 例えば、駐車料込みで最大5万円までなど。敷金礼金無しの初期費用負担が少なく済むことなど。

③建物の状況や貸室の内容
 外観は美観を損ねていないか。みすぼらしくないか。部屋は家具等のレイアウトがスムーズで使いやすい間取りか。
 デザイン性は良いか。家賃相応に見合っているか。なお、常に②と③はセットになるので、切り離して考えてはいけません。お客様は希望条件から抽出された物件の中から、もっとも良いと思う物件で決める。いつだって買い物上手というか、賢明な選択をしたいわけです。最近流行りの言い方をすれば「コスパ」が良い物件ということになりましょうか。

 なお、予算の高いお客様ほど「洗練された良いもの」を知っているので、デザイン性を追求します。その欲求を満たせるかどうかもポイントになります。
 

④大家・管理会社は信頼できるか
 建物周囲が綺麗になっているか。ゴミは散乱していないか。美化を保っているか。
建物に不具合や故障が発生した時に快く対応してくれるかどうか。入居後に安心して快適に住める状況を提供してくれる大家さんなのか、管理会社なのかを、瞬時にシビアに見極めようとしています
 

いかがでしたか?

あなたが所有する賃貸アパートやマンションは、前述の内覧時チェックに及第点をつけられますか?

もしかして、「指摘されたら直そう」だなんて思っていませんか?
お客さまは「指摘されたら直す=言われなければやらない=ホスピタリティの低い大家さん」と思っています。

不動産の賃貸契約時に業者に支払う広告料は本当に必要か?

ここまで読んでおわかりいただけたと思いますが、少なくともお部屋を決めてくれるお客様に広告料は無縁なものであり、恩恵は受けていません。
つまり、お客様がお部屋を決めるかどうかに広告料なんて関係ないのです。

大家さんにしても、「そんなことはわかっているし、広告料を出すなんて本当は嫌だけど、出さないと不動産屋さんが動いてくれないから」という気持ちが本音だと思います。

大家さん「うちのアパートの空室を決めて欲しいのだけど、どうすれば良いのかしら?」
不動産営業「大家さん、広告料を出してくれれば決まりますよ。ぜひ、広告料をつけてください。」

まぁ、こんな感じでしょうか。

 

このやりとりを一般社会に置き換えて比喩(風刺)してみましょう。
とある会社の営業会議という設定でお読みください。


社長「わが社の商品をもっと売るためには、営業諸君はどうすれば良いと思うか?」
営業社員「社長、もっと売りたければ、僕らの給料を増やしてくださいよぉ~」
社長「・・・」
 

社長が聞きたいことは、商品説明した際のお客様の反応であり、商品的に改良する余地があるかどうかだったり、そういう情報なのです。営業社員の話を受けて、「よしわかった!給料を上げるから、どんどん売ってきてくれ」という社長さんだったら、会社の先行きが不安です。



話を本題に戻しますが、お客様にとっては契約時に、広告料として業者に渡るための礼金(権利金)が付されているよりは、礼金が無く初期費用の負担が軽減される方が歓迎なのです。


 

広告料をやめて、貸室にお金をかけましょう。

結論から言うと、賃貸広告料が無くても貸室は決まる。

部屋探しをする人の数より、空き部屋の数が多いという需給バランスが狂ってしまった今、それでもあなたはアパート経営の生き残り競争に勝っていかなくてはなりません。


お客様は「予算の範囲内で、他と比べて、現時点でベストな部屋」を選ぶことに変わりはありません。大家さんが所有されるアパートやマンションが、これから募集を始めるお部屋が、お客様の住みたくなる部屋の検討リストに残るよう、入居者目線でお部屋を整えましょう。

広告料を払うくらいなら、貸室の価値をあげるために正しくお金を使いましょう。

今日の内容は、私どもファインエステートが常々大家さんに話している日常です。熾烈なアパート経営の生き残り競争に勝ち残るために参考にしていただけたら幸いです。
この記事を書いた人
藤原 滋己 フジワラ シゲキ
藤原 滋己
ハウスメーカー勤務時代に、木造住宅の工事監督のちに住宅・アパート・店舗・寺院など様々な建築物の営業を経験しました。建築不動産の営業歴は通算22年。 安心かつ安全な不動産取引のために、これまで培ってきた知識や経験・ノウハウを、お客様へのサービスのために全力で提供します。遠慮なく何でもご相談ください。きっとお役に立ちます。
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